ダイムラーのラグジュアリーグループ再編成:Gクラス、Maybach、AMG

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2021年10月にダイムラーベンツのアナウンスとして、Maybach、AMG及びGクラスを新たなラグジュアリーグループと位置付ける(新たなビジネスグループと位置付ける)とのアナウンスがありました。ブランドの再編のみならず、生産性と収益性の向上を目的としています。それまでのAMGのリーダだった Philipp Schiemer氏が率いるとのことです。

まだ何も決まっていない様ですので、具体的にはこれからでしょうか。

AMGとは

AMG 560 SEC Wide Body

なお、AMGとは、正式には「メルセデスAMG(Mercedes-AMG 、メルセデス・エーエムジー)」となります。は、ドイツの自動車メーカーであるダイムラー社(メルセデスベンツ社)が展開するスポーツ・レース系のブランドです。1967年、レース用自動車エンジンの設計会社として創業しました。創立者のハンス・ヴェルナー・アウフレヒト(Hans Werner Aufrecht)、エンジニアのエアハルト・メルヒャー(Erhard Melcher)、アウフレヒトの故郷であるグロース・アスパッハ(Großaspach) の頭文字を取ってAMGとしたと言われています。

元は独立チューナー企業でしたが、1999年にダイムラー・クライスラー(当時)に吸収され、さらに2014年からは「メルセデスAMG」としてダイムラーのスポーツカーブランドとして展開されています。

また、F1でも通称「メルセデスAMG F1」等と使用されますが、F1を担当するのは別会社の「メルセデスベンツ・グランプリ・リミテッド(Mercedes-Benz Grand Prix Limited)」です。そのチーム名はチーム名称は「メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム(Mercedes-AMG Petronas Formula One Team)」となります。

Maybachとは

マイバッハ(Maybach)は、もともとは1909年にドイツで創業したエンジン製造会社。
ゴットリープ・ダイムラーとともにエンジン研究を行っていたヴィルヘルム・マイバッハが 1909年に息子であるカール・マイバッハと設立したのが始まりである。したがって、Mercedes-Benz同様、その歴史は100年を超える。なお、ヴィルヘルム・マイバッハは、ゴットリープ・ダイムラーとともに世界初の4輪ガソリン自動車を発明した人物で、ダイムラー、カール・ベンツと並び、ガソリン自動車の発明者の一人に数えられる。

ヴィルヘルムは当時のダイムラー社の主任技師として、1901年に発売されたメルセデス第1号車を設計。1909年にダイムラー社を去り、ツェッペリン伯爵のために会社を設立 (Maybach-Motorenbau GmbH) 。飛行船ツェッペリン号に搭載されたV型12気筒エンジンを製作していたのはマイバッハであり、これにより世にその名を知らしめることとなった。

その後、1920年代から1930年代にかけてマイバッハ社は高級車を設計・販売し、第一次世界大戦後は自動車や鉄道車両用のエンジンを製作。1952年のカール・マイバッハ引退を期にダイムラー・ベンツが 50%の株式を所有するようになり、後に傘下に納められた。その後身であるMTUは鉄道車両、船舶、軍用車両、産業用などに向けたディーゼルエンジンの製造を行っている。

新マイバッハ:1997-2012ブランド廃止

1997年、ダイムラー・ベンツ(当時)は東京モーターショーに「メルセデス・ベンツ・マイバッハ」という名称のSクラスをベースとしたコンセプトカーを出展し、「マイバッハ」を復活させることを決定。

ショートホイールベースの「57」とロングホイールベースの「62」


2002年に、新設された「マイバッハ」ブランドから、ショートホイールベースの「57」とロングホイールベースの「62」が登場。これらのモデルには、高度な技術と厳選した素材が使用されており、車体剛性の高さと、それによる安定性やNVH性能は、既存のSクラスをはるかに上回る。装備や仕様はオーダーメイドであり、内装の化粧板を大理石にすることも可能で、市販されているものとしては最も高額な乗用車の一つであった。

メルセデス・マイバッハ:2014年に復活

2012年に宣言通りブランド廃止・生産終了とされたマイバッハだったが、2014年にロサンゼルスで開催のロサンゼルスオートショーにて、メルセデスのサブブランド「メルセデス・マイバッハ」(Mercedes-Maybach) として復活した。実質的な2代目モデル。

メルセデス・マイバッハS600

2016年当時の車種は「メルセデス・マイバッハS500」「メルセデス・マイバッハS500 4MATIC」「メルセデス・マイバッハS600」の3モデルである。なお「S500」は、日本市場向けには「S550」に名称を変更し販売されている。

メルセデス・マイバッハ プルマン(2015年)

2015年のジュネーヴ・ショーでは、さらにホイールベースを1,053 mm伸ばし、全高も約100 mm高くし、対面式4座の後席を持つ「メルセデス・マイバッハ・プルマン」が発表された

マイバッハ G650 ランドレー

2017年2月、メルセデス・ベンツ・Gクラスをベースとした「メルセデス・マイバッハG650ランドレー」が公表された。メルセデスAMG・G65をベースとし、脚周りにポータルアクスルを採用。地上高を450 mmまで上げ、悪路走破性をさらに向上。またホイールベースを60cm延長し、2人掛けとされた後席にはマイバッハのサルーンと同様のリクライニング可能シートが装備されている。前席と後席の間にはガラス製の格納式パーティションを備え、インフォテインメント・システムや後席専用エアコンシステムも装備される。後席の頭上は開閉式電動ファブリックトップとされており、自動車メーカー製高級SUVとしては随一の4座ランドレーとなる。

管理人
管理人

メルセデスベンツの単独車種を、新たなラグジュアリーブランドのサブブランドと位置付けるケースは珍しいと思います。それもオフロードセグメントです。 半年前のアナウンスなのですが、特に目立った動きがありません。今年のIAAで何かアナウンスがあるのでしょうか。

<Source : Automotive News Europe

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