【3/24更新】Gクラスは安全か？

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2022.03.242022.04.05

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現行メルセデスベンツGクラスは、自動車の衝突安全性等を試験・評価するEURO NCAPのテスト（2019年実施）にて、最高評価の5つ星を獲得していますが、万全の保護が施されるという訳でもない様ですのでご注意ください。

EURO NCAP（European New Car Assessment Programme、ヨーロッパ新車アセスメントプログラム）は、1997年に設置された独立期間によりヨーロッパで実施されている自動車安全テストです。ヨーロッパ圏内で販売されている自動車の安全性を衝突実験と衝突予防性能試験により検証し、その結果を公表しています。ユーザーに対して、市場で販売される自動車の安全性の目安となる情報として提供し、同時に自動車メーカーに対してはより安全な自動車開発を促す目的で行われています。世界各国で実施されている同様の調査の中ではもっとも知名度が高く権威があるものとされています。

EURO NCAPの安全性試験で最高評価となる5つ星を獲得するには、以下の基準を全てクリアする必要があります。

「成人乗員保護性能」80%以上
「子供乗員保護性能」75%以上
「歩行者保護性能」60%以上
「安全補助装置」で50%以上

現行Gクラスの試験結果は以下の通りです。数値の上では、無事5つ星獲得の条件を満たしています。

「成人乗員保護性能」90%（5つ星を獲得：80%以上）
「子供乗員保護性能」83%（5つ星を獲得：75%以上）
「歩行者保護性能」78%（5つ星を獲得：60%以上）
「安全補助装置」72%（5つ星を獲得：50%以上）

しかしながら、細かく見ていきますとGクラスと言えども「万全」とも言えない様です。コメントの中に「（オフセットのテスト時に）Chest compression in the driver dummy indicated weak protection of this body region. 」とあるのが気になります。膝も腿も保護は優れている様ですが、運転手の胸部が圧迫されているという意味に取れます。原因は不明ですが、シートベルトかエアバッグなのでしょうか。いずれの車も完全な保護ではないでしょうし、この試験も完璧ではないと思いますので、この様な点に留意して運転する事が肝要なのかもしれません。（すみません、私は調査機関のエキスパートではないのでこれ以上は分かりかねます）

以下、EURO NCAPによる現行メルセデスベンツGクラスのクラッシュテスト動画です。（自動車の衝突テストです。ショッキングな映像が多く含まれます。心臓の弱い方は視聴をお控えください。また、大きな音が出ますのでご注意ください）

EURO CAPに関して、また、今回紹介したGクラスの安全テスト結果等、より詳しい情報が必要な方はEURO NCAPのサイトを確認ください。

なお、日本にはJNCAP（自動車アセスメント）、アメリカにはNCAP（New Car Assessment Programme）、オーストラリアにはANCAP（Australasian New Car Assessment Program）があります。JNCAPは、自動車事故対策機構が運営しています。現行Gクラスに関する、ANCAPでのG-classの評価は五つ星です。

JNCAPにGクラスのテスト結果は公開されていませんでした。Mercedes-Benz社の車両はCクラスのみが公開されています。